うつ伏せをオススメしない理由ー心臓・肺への負担
こんにちは。
整体院 楽(Laku)の石川です。
久々にうつ伏せの記事です。
うつ伏せで寝るのは良くないですか?
という質問からブログを書いておりますが、うつ伏せで寝る時に肋骨にかかる負担について書きました。記事はこちら
今回はうつ伏せになることで心臓・肺へどのような負担がかかるかについて書いていきます。
肺にかかる負担
前回記事ではうつ伏せで寝ることで呼吸が浅くなると書きました。胸が圧迫された状態なので、肋骨が膨らむのを阻害されて呼吸が苦しくなるのです。
そしてうつ伏せに寝ている時の姿勢では呼吸をするために首がどちらかを向いており、首だけ曲げるのは苦しいので身体を捻ったような姿勢でいることがほとんどで、胸椎(胸の背骨)がどちらかに曲がっている状態です。
背骨と臓器は背骨から伸びる神経によって繋がっており、背骨が曲がることで関連する臓器に影響がでてきます。
肩甲骨あたりの背骨が曲がることで最初は肩こりや背中の張りなどを感じますが、段々と呼吸が苦しい、咳がでる、などの症状が出てくる場合があります。(僕自身、背骨が曲がっていて咳が止まらないということがありました)
うつ伏せの姿勢ではどうしても背骨が曲がってしまうので何か思い当たる方はすぐにでも寝方を変えてみてください。
心臓への負担
心臓は血液を循環させるポンプの役割があります。そのポンプの機能を圧迫してしまうので血液循環に滞りがおきてしまうのは想像に難しくありません。
ですが、心臓への影響は血液循環が滞るだけではありません。心臓を含め、内臓はもちろんどれも必要ですが、心臓はその中でも絶対になくてはならない臓器なのです。心臓以外の臓器は手術で取ったとしてもすぐに死ぬということはありませんが、心臓は必要不可欠な臓器です。
解剖学では心臓は血液を循環させるポンプの機能として見ます。しかし、それ以外にも心臓への負担は精神的な影響もあるのです。
そして心臓はなくてはならない臓器のため自身の身に危険が迫ったとき、腕で胸を守ったり、身体を前に丸めるという行動をとります。
これは後天的に身につけたものではなく、生物が生きていくための手段として生まれながらに持っている防御反応です。生存本能ともいうのでしょうか。
さて心臓に負担がかかっているということは危険が迫った時ほどではないにしろ、ストレスがかかっています。心臓を停止させないように血圧は上昇し、脈は早くなり、消化器系の働きが鈍ります。いわゆる緊張状態になるのです。
身体を休めるための睡眠の時間のはずが緊張を招いてしまうのです。
ちなみに心臓が悪い人はうつ伏せに寝ると苦しくなり眠れないそうです。この情報だけでもいかに胸を圧迫しているのかがわかります。
まとめ
うつ伏せが如何に肺と心臓に負担がかかるか伝わりましたでしょうか?
うつ伏せで寝る赤ちゃんは突然死の危険があるとしてよく注意されます。
日本人はうつ伏せで寝る習慣はほとんどありませんが、欧米ではうつ伏せで寝る方がかなり多いと聞きます。実際に欧米では心筋梗塞の発症率も高いです。
脂肪の多い食べ物など食の影響ももちろんあると思いますが、病気には姿勢の影響もあるのです。今日からでも寝方を注意していただければ幸いです。